波打ち際日記

主に詩を書きます。

届かないままに

向かい側の君は

嫌いだったあの歌を

今日は何故か口ずさみながら

雨が通り過ぎるのを待っている

 

あの日の僕ならば

それを聴いて目を閉じて

心の中、伴奏をそえて

ふたりだけの世界に浸るのだろう

 

今はその意味もなんとなしに

分かりかけた僕がいて

こころの青が悲鳴をあげて張り裂けそうになった