波打ち際日記

主に詩を書きます。

ひとつだけ

僕らが演じている日々の中で

立った一つ本当の事があるとすれば

蛇口を捻って、水が流れた--

洗面所の鏡の向こうに写った昨日の夜の、寂し気な顔--

あれが、そうなのかもしれない

ならず者

 

 

ならず者の君は

今日も崩れて眠るのさ

半分たてた髪も

夕にはぺしゃんこ

あれをしろとか

これをしろとか

もううんざりで

素敵な彼女でもいれば

こうはならないのに

朝が来ない国で、僕らは夜明けのためにキスをした

朝が来ない国で、僕らは夜明けのためにキスをした

ただ祈るために

ともすれば道化師のように笑えてしまう枯れた現実から

少しでも遠くへ行けますように

 

少しでも

 

遠くへいけますように

やがて僕は解き放たれ

価値観という牢獄の中で

 

目を反らしたときに僕は初めて空の青さに気がついた

 

波の音も、緩やかな時間も、嫋やかな風も、すべてを抱きしめて

 

この身だけの幸福を忘れたくないと祈りをあげた

 

そしてまた横並びの人々に枷を付けられたとしても

 

僕は受け入れよう

 

ただ、いずれ貴方もこの景色を愛せるようにと願うのだ

悲恋

 

ほんの少し赤らめた顔や

ゆっくり溶けた道路の雪も

終電車を待ってた君に

どうしようもなく惹かれてたんだ

 

かじかんだ指を絡ます

その仕草、その声

ずっと握ってたかった手を

なぜ離したんだろう